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更新 - 2016/04/18

3年ぶりの更新になります。大学に入学し、中断していたスピーカー製作も再開しようかなどと考えています。
htmlとかcssを思い出しながら書いています。これまでに書いた内容を見返すといい加減な部分も多いので恥ずかしいのですが、残しておきたいと思います。



JBLの資料です。磁場の対称性を考慮したヨーク形状になっています。
右下の図は自分で勝手に付け加えました。アヴァンギャルドのミッドレンジユニットはこの形状のようです。

Fe83en改 純鉄ヨーク - 2013/4/09


純鉄ヨーク(アニール加工なし)の磁気回路で測定しました。
SS400と比べ、Q値が若干低下しました。またエージングの効果も見られます。(fo:192Hz→170Hz)

Fe83en改 - 2013/3/21


-Specification(*は推定)-
Sd:28.3cm2
BL:5.5730TM*
Flux:1.65T*
Zn:8Ω
Le:0.0267mH
Rms:0.43137Ns/m
Mms:1.53g
Cms:0.622mm/N
Sens:90.90dB*
Fs:192Hz
Qts:0.36
Qes:0.4
Qms:4.35
Vas:0.510ltr
Zmax:80Ω
Xmax:0.15mm

・軽量振動系+強力磁気回路
Fe83Enの軽量振動系に強力磁気回路を組み合わせました。
磁気回路には3つのネオジム磁石を使用しギャップに磁束を封じ込め、
従来のシングルマグネットでは困難であった高磁束密度(推定1.65T)を得ることが出来ました。
使用している鋼(SS400)が飽和してしまっているので、
これ以上磁束密度を上げるには純鉄やパーメンジュールなどを使用する必要があります。
Fe83Enはボイスコイル径が16mmと小さく他のフルレンジと比べてすぐに飽和してしまうので難しいところです。
あーでもないこーでもないとシミュレーションを重ねた結果、下の図のような形となりました。
灰色の部分が磁石で、赤い矢印が磁石の向きです。ピンク色に近づくほど飽和している状態となります。



・BLfactorの算出方法について。
BLfactor=磁束(T)xVoice Coil Length
磁束密度はギャップが狭すぎて(0.9mm)測定できないので、今回は実際に測定できた
Voice Coil Length、Zmax、Qts、Qes、Qmsの値を使って関係式から推定値を算出しました。
Voice Coil Lengthは採寸に使用したFe83enのボイスコイルをバラしてメジャーで測りました。大体3m40cmでした。
Zmax,Q値等はインピーダンス特性からの算出です。
ちなみに純正Fe83enはスペックシートにBLfactorが3.35TMと記載されていますので、
Bl=TxMより
3.35=3.37T
磁束密度は0.99Teslaとなると思います。まあコイルの太さや純度などは加味されていないのである程度誤差は出ると思います。

またまたちなみに、磁気回路にパーメンジュールを使用した場合、
ギャップの磁束密度は2Teslaを超えるのではないかと思っております。
仮に2.1Tesla得られたとすると、Blfactorは7.0TMとなります。
具体的には、Fostexの16〜20cmクラスの限定ユニットと同等の駆動力を持ち、
なおかつ振動系の重量はそれらの約1/10というあのLowtherも真っ青の超超強力ユニットが出来上がるのではないかと思います。

Fe83En改 - 2013/3/15


Fostex Fe83En改 完成しました。
----Spec----
・アルミ削り出しフレーム
・ネオジムトリプルマグネット磁気回路(SS400)
fo:217.03Hz
Qts:0.41
Qms:4.14
Qes:0.46
Mms:1.53g
BLfactor:6.0233TM
Sens:91.57dB
現在測定環境が整っていないため、インピーダンス特性のみの公開となります。
------------







ネオジム Fe83en 近状報告 - 2012/7/31


ネオジムFe83en進行状況:現在、部品製作依頼中です。部品ができ次第、組み立て測定等行う予定です。夏の終わり頃には完成できるといいのですが。ちゃんと組み上がるのか心配。

ネオジム Fe83en - 2012/4/4


磁気回路をネオジムに改造。現在改良中。

タイムドメイン - 2011/12/8

タイムドメインについて思いついたことを適当に。

((参考URLたくぼんさん))
((参考URL))
970 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/06/05(日) 18:45:42.73 ID:cvsIA84N
会社の応接室(もふもふの絨毯とソファー、壁も吸音で超デッド)と
会社の会議室(コンクリートのタイルとモルタル壁で超ライブ)で
それぞれオーディオを設置して鳴らしてみると、意外に、超デッドの
応接室よりライブな会議室の方がいい音に聴こえた。なんでかね?

そこで、石井式の完全吸音と完全反射のオーディオルームが最高なのか
とも思うけど、タイムドメインの吉井社長は100%の完全吸音があり得ない
以上反射音の質が重要で、反射音の質が悪ければ、結果として音も悪く
なるということを言っている。そして、完全反射のコンクリート打ちっ放しや
大理石のような、完全反射の部屋が良いと言っている。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
小口径:空気に圧力を掛けるため→きちんと波形が空気に伝わるため、遠くまではっきりと聞こえる。
過渡特性
指向性

タマゴ型、パイプ型
:ユニット後ろから出た圧力波を綺麗に減衰させる
不要な反射、振動を起こさない
反射の質も高い
吸音材を詰め込んで反射の質を悪くするより(穴から音は漏れるが、)
反射の質を保って減衰させる方が自然で良い(球面波で出てくる)。
吸音材等でデッドな部屋にするより鏡面のコンクリ等で音を綺麗に反射させる部屋のほうが良い音。
←反射の質。吸音材は使いすぎると不自然な反射になる。
ボックス型はその構造から来る音の乱反射や定在波、吸音材などの多くの問題。
また、それらの濁った音が薄いコーン紙を通して聞こえてしまう。
また、振動が止まらないのでボックスから濁った音が発せられる。
50%の吸音材は50%の反射材とのこと。
背圧を抜く効果がある、機械制動がかかる。
バッフルがないので不要な反射が起こらない、指向性が広い。

自作スピーカーの構想18 - 2011/11/6

ホーンを切り詰めました。ホーンプラグで制動してるので中途半端に長くても意味が無いし、長いと音波の反射やホーンの振動の影響が強く出るためです。切り詰めたところ、中音のうるささが取れました。また、うるさい中音にかき消されていた高音もはっきりと聴こえるようになりました。


右:インパルス応答
右のインパルスレスポンスはかなり改善しました。


こちらは富士通テン・イクリプス TD712zのインパルス応答です。
((参考URL Fujitsu Ten Eclipse TD712z loudspeaker Measurements))


左:インパルス応答
こちらはほとんど変化しませんでした。


右:立ち下がり累積スペクトラム
ホーンの振動による尾を引いたような波形が少なくなりました。


左:立ち下がり累積スペクトラム


自作スピーカーの構想17 - 2011/11/5

色々測定してみました。
インパルス応答や立ち下がりのグラフを見ると、ホーンの制振が不十分で、余分な振動が発生していることが分かります。


左:インパルス応答
左から2つ目の、上に出っ張っているトンガリはホーンの振動です。
ホーンの制振をしっかりすれば綺麗な波形になりそうです。


右:インパルス応答
右のほうがホーンの振動もオーバーシュートも少ない結果となりました。
((参考URL イクリプスTDシリーズ))このサイトのトップにあるインパルスの波形はイクリプスで測定したのでしょうか。
ちなみにGS-1のインパルス波形はたくぼんさんのブログにアップされていました。
あれは驚異的としか言いようがないくらい素晴らしい波形でした。


左:サインショット応答


右:サインショット応答


左:立ち下がり累積スペクトラム
1KHz、6KHz辺りが尾を引いたような波形になっています。
これはホーンの振動によるものです。


右:立ち下がり累積スペクトラム


左:インピーダンス
ホーンプラグを少し調節しました。

右:インピーダンス


自作スピーカーの構想16 - 2011/10/30

ホーンプラグの形状を改良しました。
コーンの形状にフィットするような形にしたので、よりコーンにプラグを密着させることができました。
細かい音がハッキリ聞こえるようになった気がします。

いろいろ条件を変えて測ってみました。グランドアンカーは標準としました。グラフは後から追加していくつもりです。
ユニット


改良プラグ+ホーン+エンクロージャー(吸音材あり) 下のグラフと比べ、若干山が潰れました。


旧プラグ+ホーン+エンクロージャー(吸音材あり)


エンクロージャー(吸音材なし)


エンクロージャー(吸音材あり)


改良プラグ+ホーン

自作スピーカーの構想14 - 2011/10/16

試作ホーンスピーカー

試作ホーンスピーカー作りました。


こんな構造です。GS-1のホーンウーファーの構造を真似て見ました。
ホーン(ホーンプラグ)、バックキャビネット(吸音材多)、グランドアンカーを付けました。

こちらがユニット裸状態とホーン装着時との比較です。
インピーダンス測定以外の方法で制動の度合いを比較する方法が思いつかなかったのですが何かいい方法があるかな?
インパルス応答は機材のレベルが低すぎてできそうにないです。


foが制動されているのがわかります。
・ホーンだけではあまり制動の効果はありませんでした。GS-1のような45度開いたホーンなので。
・ホーンプラグは非常に重要なウエイトを占めていると言えます。これを取り付けることにより、
かなりfoが制振されます。また、高域(スネアなど)が鮮明になります。
振動板の前に物を置くと音波の反射が生じて悪影響を及ぼすと思っていたのですが、全くそんなことはありませんでした。
・グランドアンカー
これも非常に重要と言えます。foの制振への影響は大きいです。
・バックキャビネット(エンクロージャー)
エンクロージャーを取り付けると空気バネの影響で共振が強められるのかとおもいきや、むしろ減ってしまいました。
詰めに詰めた吸音材が功を成したのかな?
また、これらの改造により振幅が驚くほど減少しました。以前はアンプを最大出力にすると底づきしていたのですが、 まったく底づきしなくなりました。バスドラのアタックで少し震えるくらいです。無駄な共振が減ったからでしょうか。

以上、foの変化について書きましたが、これは全帯域に言えることだと思います。
今回使用したユニットはロジクールの数千円のPC用スピーカーに付いていたものなのですが、
デフォルトでは耳障りな音で、寝ながらヒーリング音楽を聞くにはまったく適さない音でした。
今回の改造によって非常にマイルドな音に変化しました。音に包まれる感じです。定位も良好です。 奥行きも感じ取れるようになりました。音の一つ一つが分離してハッキリと聞こえます。
以前、塩ビ管スピーカーを自作したことがあるのですが、音の雰囲気が似ている気がします。
これならヒーリング音楽を流しながら寝れます。

あとは、より強力なユニットに変えて変化を見てみたいと思います。

自作スピーカーの構想13 - 2011/09/21

GS-1のイコライザ

タイムドメイン技術資料にイコライザ回路の解説が載っています。GS-1に搭載されているものはLR回路のようです。
((参考URL http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html))

由井さんに質問したところ、
1)スピーカーの能率を12dB下げてアンプの良いところを使うため。
2)スピーカーの逆起電力対応。その他多くの目的。
との回答を頂きました。

また、LCRとメカ回路。との助言?も頂きました。
振動などの機械特性を電気回路に置き換える・・・だったかな?
こういうことには全く疎いので勉強に精進したいところです。

こちらのサイトではGS-1のネットワーク画像を公開されています。配線が入り組んでいて何がなんだかわかりません。。
((参考URL 新大陸遥かなり−音楽は心の宝物−))

こちらのサイトでは「低域の周波数特性は200Hz付近からだらだらと下が
りはじめる特性になるため,LR構成のパッシブ形イコライザによって低域特性を補正していました。」
とあります。f特補正的な書き方のため誤解しがちですが、f特補正のための回路ではないそうです。
ただ、ネットワークの画像を見ても何処にLR回路が配置されているのか分からず・・・・・・
画像を見てみるとコンデンサとコイルが 直列で接続されていますが、これは何の回路なんでしょうか?
((参考URL http://page.freett.com/knisi/gs-1.htm))

GS-1のクロスオーバーネットワークは-12dB/oct逆相接続でない?

タイムドメイン技術資料にも上記のサイトにも-12dB/oct逆相接続が最適と書かれています。
((参考URL http://www.timedomain.co.jp/note/tdaudio/series02.pdf))
しかし由井さんは「ユニットの特性を含めて、トータルで-12dB/octにしている。ユニットは同相でつながなければならない。」
とおっしゃっています。GS-1のクロスオーバーネットワークは-6dB/oct?ホーンの耐入力は大丈夫なのかな?
従来のやり方とは全く別の方法?うーんわからん。

自作スピーカーの構想12 - 2011/09/04

コニカルホーン

・コニカルホーンは、ホーンのスロート口では非常に急速に拡大することになるため広がり率が大きい。
しかし、スロート口から離れれば離れるほど広がり率は徐々に小さくなってゆく。
このことは、コニカルホーンの音響抵抗がホーンの長さ方向において徐々に増加することを意味し、
これがコニカルホーンの特徴となっている。
((参考URL http://kiirojbl.exblog.jp/15585775/))

・ホーンは開口部の接線が45度になるまでの長さまで伸ばせば理屈的には一応無限長ホーンに近い放射特性が得られる。
((参考URL http://blogs.yahoo.co.jp/kiyo19371122/15645165.html))

・タイムドメインでは音の形 周波数成分は結果。RT @Yoshii9  音圧波形がそのまま再現されます。
超低周波成分も含まれます。GS-1はエクスポネンシャルホーンと違って、コニカル系にはカットオフは有りません
((参考URL http://tweetlog.jp/Yoshii9))

・由井氏「いろいろ考えたすえにショート・ホーンで、ということになったんです。ああすると、ホーンの出口
までをキチンとドライブしてあとはルームにまかせるという方式ですから、いってみればホーンの中に首を突っ
込んで聴くような考え方になりますね。」
((参考URL http://www.timedomain.co.jp/note/tdaudio/series02.pdf))

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・GS-1のホーンウーファは無限大ホーンのような動作?
・コニカルでは長さ方向において徐々に音響抵抗が増加→低域ほど抵抗が大きくなる
・ホーンによる音圧増幅の効果がない帯域にも音響抵抗は掛かっている?
・カットオフが無いというのは?全帯域に音響抵抗が掛かるから?
・エンクロージャから考えると共振や背圧の影響でわけが分からなくなりますが、
ホーンから考えるとエンクロージャは不要な音を遮断するための箱とかんがえることができるのでは?

ホーンウーファのエンクロージャの容量の秘密はまだまだありそうです。
共振を使うシステムではエンクロージャは大きくせざるを得ませんが、
共振を使わないとしたらどんな基準で大きさを決めるのか。背圧?

自作スピーカーの構想11 - 2011/08/31

でくのぼうぷれすというブログで面白い記事を発見しました。 ((参考URL でくのぼうぷれす タイムドメインを斬る!!w))

金属の錘にユニットを固定してペットボトルをエンクロージャー替わりにするという実験をされています。
構造としてはタイムドメインMiniやLightに通じるものがあります。
そしてこのスピーカーの特性を見てみると、面白い特性であることが分かります。

まず、200hzからだら下がりだが、fo付近に平坦な部分があります。
また、foのインピーダンスはほとんど上昇していません。
エンクロージャーの容量は1リットル程しかないようですが、非常に低域まで伸びていて、なだらかに減衰しています。
このfo付近の平坦な部分はペットボトルの飲み口のポートの抵抗によるものではないでしょうか?
fo付近は抵抗制御になっており、共振を使わない状態になっていると思います。

timedomain yoshii9 mini lightもこのようなポートの抵抗による負荷を掛けているのではないでしょうか?
従来スピーカーでは共振を使いf特がうまく平坦になるように設計しますが
タイムドメインでは共振を抑えるように設計がなされているということでしょう

また、タイムドメイン製品はどれもエンクロージャーの背圧を利用していません。
私は今までエンクロージャー内の背圧は振動板に負荷を掛けるため過渡特性的に良いものだと思っていたのですが、
間違っていたようです。調べてみたところ、背圧はバネ定数を変えるだけで制動には効かないようです。
それだけではなく、背圧は微小信号の再生を妨げるようです。
GS-1は密閉型エンクロージャーのため背圧の影響がありそうですが、厚さ2mmの重たい振動板と強力な磁力によって背圧の影響は無視出来るのだと思います。
Q値は低いほうが良いが、振動板が軽いと巨大なエンクロージャでないと背圧が無視できなくなるため
小型エンクロージャーを使うなら背圧の影響が無視出来るほどの重い振動板とそれを満足に駆動できる強力な磁力をもったユニットが必要ということではないでしょうか?
ただ、mini light yoshii9のようにポートで制振するタイプなら背圧の影響はありませんから小さなエンクロージャでも軽い振動板でもいいわけです。
また、ポートによる制振を最大限活かすためには吸音材を詰め込みすぎないことが重要です。
mini lightを見ればわかりますが、吸音材は非常に少ないです。yoshii9は構造上、パイプ下から極力音を出さないようにしなければならないため 吸音材は多いですが、それでも空気の通る隙間があけてあります。
吸音材が多いと空気の動きが阻害されますから、空気による制動がかかりにくくなってしまうためだと思います。
タイムドメインでは振動板が身軽に動き、微細な信号にも反応できることを前提としてさらに質の高い音にするために振動板に対して空気抵抗を掛けたりするわけですね。たぶん。

自作スピーカーの構想10 - 2011/08/27

((参考URL !PDFファイル!車載用タイムドメインシステムの開発))


・緩衝材によって不要振動が減少する。フェルトが良い。


・ユニットの前面に負荷をかけると、Q値低下(0.45→0.41)、fo低下(60Hz→40Hz)、f特平坦、低域の能率低下となる。
ホーンスピーカーの場合はホーンプラグでも同等の効果。
バックロードホーンの場合も開口部に制動をかけることにより上記と同じ効果が得られる。
((参考URL バックロードホーン低域改善(3)))
((参考URL バックロードホーン低域改善(1)))

・2つのユニットを背面結合した場合、Q値低下(0.6→0.45)、不要振動が減少する。
ユニットの振動をお互いに相殺し、無限大グランドアンカーの効果が期待できる。


・ユニットにグランドアンカー(錘)を付けることにより不要振動が減少する。
錘は重ければ重いほどいい。


これらの手法を使うことにより共振を使わずとも十分な低音の再生ができると思われます。
能率が犠牲となりますが、その他の特性は全て向上します。
MiniやLightのポートも制振を掛け良質な低音を再生するためのものでしょう。
また、背面結合だけでQ値が0.15も低下していることからもユニットをきちんと固定することは非常に重要ですね。

自作スピーカーの構想9 - 2011/08/25

GS-1 ホーンウーファーについて

GS-1のホーンウーファーはコニカルホーンです。
コニカルホーンの利点

・カットオフでなだらかな傾斜。他の形ではだいたいカットオフで一気に減衰する。-36db/octくらい?
・エクスポーネンシャルホーンにみられるホーン開口部からホーン内部への望ましくない反射が生じないため、
ホーン開口を大きく設計することができる
・コニカルホーンでは周波数が変化しても指向性は一定に維持され、良好な指向性制御を行うことができる
((参考URL 幸せの黄色いホーン 77話 キール氏の論文 ))

ホーンの特性

((参考URL !PDFファイル!スピーカーの物理学IV))
カットオフ周波数以上では、ほぼ100% 振動のエネルギーが音響エネルギーに変換される。
そのため、放射される音の音圧周波数特性は駆動部の特性をそのまま反映する。
従って、振動系の機械抵抗 rm を十分大きくし、Q 値を十分小さくしなければ平坦なf特は得られない。

上に述べたように、ホーンスピーカーで平坦な周波数特性を得るためには振動系の機械抵抗を十分大きくしてやる必要がある。
当然電磁制動力を大きくするためB l 値を出来るだけ大きくする必要があるが、それだけでは不十分で放射抵抗も利用する。
ただし、ホーンの単位面積当りの放射抵抗は空気の固有インピーダンスz0 なので小さく、
振動板の面積(Sd)を喉部の断面積(S0)より遙かに大きくし、
音響トランスを形成することにより振動板の感じる放射抵抗を増強してやる。
この場合振動板前面の空気は強く圧縮されるのでコンプレッションドライバーと呼ばれる。
S0 を小さくすればより効果があるが、あまり小さくすると空気バネの非線形による歪みが生じる。
------------
理想は、機械抵抗、BL値をできるだけ大きくすることですね。
また、ノドを絞りすぎると、能率は増加するが、空気の非線形により歪みが増えます。カットオフ周波数は低下します
絞らなければその逆。
------------

Timedomain Mini Lightのタマゴ型エンクロージャーについて

スピーカーの特許について見ていたところ、タイムドメイン製品に関係したものがあったのでちょっとピックアップ。
参考URL スピーカーシステム用高性能卵型エンクロージャー))

【課題】回折効果の少ない卵型は、殻としては非常に高い剛性を発揮するが、
スピーカーから発する内部の音圧の激しい変化により、
各種の振動モードで殻に変形が発生し再生音に特定の色付けをして高忠実度再生を阻害する。
スピーカーユニットの後ろ面から放射された音波は、内部空間で反射を繰り返して濁った音となる。
吸音材に頼ったエンクロージャーでは、再生音の過渡特性の悪化を招き歯切れの良くない再生音となる。


【0012】
回折効果の少ない卵型形状のスピーカーエンクロージャーを一体で構成した場合、
一体として卵型を形成させれば、殻としては非常に高い剛性を発揮できる。
しかしながら、実際にはスピーカーユニット取り付け穴やバスレフ型の場合はポートの取り付け穴が開くので、
結果的に剛性が純粋な卵型の形状に対して低下し、スピーカーから発する内部の音圧の激しい変化により、
卵型の殻には各種の振動モードで殻が波打つような変形が発生する。
この変形振動は殻の厚みと周辺の長さによって各種の共振現象を発生する。
この変形現象が特定の周波数で鋭い共振現象を引き起こして、いわゆる箱鳴りとして、
再生音に特定の色付けをして高忠実度再生を阻害する。
卵型の外形に合わせて内部空間も卵型を形成すれば、内壁間の距離が全ての対角部分で異なり、
定在波の発生が少ない空間となる特徴を有する。ただし、スピーカーユニットの後ろ面から放射された音波は、
内部空間で反射を繰り返して濁った音となる。この濁った音がスピーカーユニットの振動板を透過して前面に放射される。

【解決手段】卵型のスピーカーシステムは、低域の周波数応答特性が素直なエンクロージャー形状である。
外殻の厚みを連続的に変化させ、共振周波数を分散することが出来る。
凸凹面を連続的に成型し、吸音材に頼ることなく内部の不要振動を速やかに制動し吸収することが出来る。

---------------------
曲面で構成されているため数々の利点があるタマゴ型エンクロージャーですが、欠点もあるみたいですね。
音圧の変化による共振ということですが、
タイムドメインでは仮想グランドでユニットの振動がエンクロージャーに伝わりにくい構造になっているので大丈夫なんでしょうか?
また、ポートから放射された音波はエンクロージャー内部で反射を繰り返して濁った音になるそうです。
タイムドメインMini、Lightにもポートはありますが、どうなんでしょうかね。
あの穴が何の役割をしているのかわかりませんが・・・
まあ箱型エンクロージャーに比べたら大した問題ではないかもしれません。

自作スピーカーの構想8 - 2011/08/21

ホーンについて

----------------------------------------------------------------
253 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/11 17:37 ID:QAwpV6EA
ホーンタイプでは、ダイアフラムを大きくしてノドを絞ると相対的に
能率は上がるけれど、ダイアフラム各部から出た音波が干渉して
高域のレスポンスが悪くなります。

これを解決するためにフェーズプラグとかイコライザと称するものを
ダイアフラムの前に置いて音波の打ち消し合いを減少させ、高域まで
レスポンスを伸ばす工夫をします。市販のホーンタイプでフェーズプラグを
使っていないものは、おそらく皆無です。

でも、このために別の問題が生じる点は、あまり認識されていないようです。

フェーズプラグとダイアフラムのギャップを小さくすると、高域特性は
良くなりますが、ここの空気の体積が少ないため、ダイアフラムの振動で
空気が圧縮、膨張する際に空気の非直線性の影響が強く出てしまいます。
変成率の高い設計ではフェイズプラグの音道の合流部でも音圧が高すぎる
状態になります。

この影響で、特に低域側で奇数次高調波歪が増加することになります。この
歪を許容範囲内に抑えながら、できるだけ広帯域で平坦なf特を実現するには
さらに能率を犠牲にせざるをえないのが実情なのです。

いずれにせよ、広帯域ドライバでは低域側の歪は結構多いことになりますね。
----------------------------------------------------------------
GS-1の能率が低いのはこのような理由もあるのでしょうかね?
Fドメインではフェーズプラグは位相を揃えたり、高域を伸ばすとありますが、
Tドメインではどのような役割があるのでしょうか?
由井さん曰く「1重スリット構成と負荷をかける」とのことですが・・・

ウーファーの振動板について

また、ホーンウーファーの振動板の材質はPP(ポリプロピレン)だそうです。
PPは剛性は低いが、内部損失が大きいという利点があるそうです。
内部損失が大きいと、エンクロージャー内で反射した音波がコーンから放射されにくくなったり、
余分な振動が少なくなるそうです。

((参考URL 集まれ スピーカー好き! - PPコーンについて))
((参考URL 集まれ スピーカー好き! - PPコーンについて2))

GS-1ではPPの剛性の弱さは振動板の厚みを増やして克服しているようです。
もちろん振動板が重くなりますから過渡応答が問題になります。
これも振動板を小口径にし、BL(磁力)を増やして対応しているようです。

自作スピーカーの構想7 - 2011/08/21

GS-1のホーンなどを3Dモデルにしてみたりしています。
3Dモデルがあれば製作の際に参考になるかな?
ただ、まだまだ精度が悪いので写真と見比べて修正しないとですね。




自作スピーカーの構想6 - 2011/08/17

以下、簡単にですが、由井啓之さんとのお話のまとめです。「」は由井さんの発言です。

GS-1の低域補償回路について

http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html
(参考URL「新しいウーファ方式の提案」の項を参照のこと)
「ホーン特性の補正、後は意味が無いので補正なし。」

GS-1のホーンウーファーついて

「ボックスはホーンスピーカのバック。直接放射型の考えは通じません。」
「ウーハーホーンも本当のホーン。ホーンプラグは1重スリット構成と負荷をかけるため。
世のホーンウーハーは本質密閉箱かバスレフで基本的にはホーンでは有りません。
GS-1はFでは設計しておりません。分かりやすくFで説明もしてますが」

Tドメイン、Fドメインについて

「位相は周波数の考え。時間に位相は有りません」
「foや周波数特性、イコライジングなどはFドメインの考えです。」
「FとTは直交変換、別世界です。別に考えるべきです」
「QもF共振系のデータで、時間系にQは有りません。」
「ホーンの場合も、Yoshii9,MINI,lightも箱の大きさはどうなってます? Fドメインの考えで説明出来ますか?
 Fドメインとは違う世界です。全て理解も説明も出来ないでしょう。Fドメインの考えではギブアップするしかないです」
「私も後までも無意識に習慣を採用してました。世の中全てFドメインで学会もエンジニアもそう言う教育を受けています。
タイムドメインファンは増えてきましたがTを理解しているわけでは有りません。あのレポートから30年経ってしまいました。」

Onkyo SL-1 - 2011/08/8


ヤフオクで落としたOnkyo SL-1です。アンプは生きていますが、スピーカーユニットのウレタンエッジがボロボロでした。

特殊な構造でばらすのに苦労しました。エッジが・・・

SL-1の内部。

エンクロージャー内部は沢山の補強材があります。吸音材は殆ど入っていません。

パッシブラジエーター表側。

パッシブラジエーター裏側はこんなふうになってます。リブみたいなものが付いてます。

ウーファーユニット。がっちりとしたフレームでかなり重いです。

エッジのみならずダンパーとボイスコイルも取れてしまっています。

自作スピーカーの構想5 - 2011/07/30


先日、Twitterでタイムドメイン社長、由井啓之さんにGS-1についての質問を幾つかさせて頂きました。
お忙しい中、私の拙い質問に的確に答えて下さり、感謝感謝です。

全域抵抗制御をねらった新しいウーファーの提案 (タイムドメインHPの技術資料)
http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html

本当のホーンウーファー

まず、私が勘違いしていたのは、GS-1のウーファはホーンスピーカーであるということです。
ここを間違えると全く理解出来ない事になってしまうと思います。
由井さんによると、「(GS-1の)ウーハーホーンは本当のホーン。世のホーンウーハーは本質密閉箱かバスレフで基本的にはホーンでは有りません。」
有名なアルテックA7などはウーファーにホーンをとって付けただけということです。純粋なホーンではない、と。
実際に一般的なウーファーの設計方法とは違うようです。

自作スピーカーの構想4 - 2011/07/23

不要振動を排除した高剛性エンクロージャー


【形状】
ユニットの振動に対して剛性の低いバッフルの面積を減らすことにより、
振動に強い水平面の板が受ける振動の割合が増加し不要振動が低減するんじゃないかと思います。

【板】
http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html
タイムドメイン社の技術資料には、板厚を1.5倍(12mm→18mm)にすると箱の振動周波数も1.5倍高い方へずれる
と書かれています。内部を補強しても同じで、従来のやり方はあまり有効ではないみたいです。
GS-1は3mmの単板複数を繊維方向をバラバラにして貼り合わせています。剛性を均一にするためでしょうか。
また、ダンパーと拘束材でより剛性を高めています。エンクロージャー内部にFRPを積層したり、
鉄板や鉛シートで防振するとより高い防振効果が得られるようです。接着剤にも防振効果を持ち合わせたものがあります。
基本的に物体は小さいほど強度・剛性が高いので、できるだけ小型エンクロージャーにすることも重要です。

MAC G5のケースにATXマザーボードを入れる - 2011/05/05



このケースにWindowsを入れたいと思います。

今回は中身は使いませんので全部取り出します。
内部は隙間がないくらいきっちり設計されているので分解は容易ではありません。
ネジを外していけばOKというようなシロモノではないので注意が必要です。
で、分解方法を紹介している素晴らしいサイトを参考にしつつ、すべて取り出すことができました。

さて次は、マザーボードの固定です。
G5のマザーボードはATXとは規格が違うのでそのまま取り付けることができません。
なのでATXのマザーボードを取り付けるには新しくスペーサを取り付ける必要があります。
きっと「うーわ、めんどくさっ。どうすりゃいいの。」と度重なる想定外の出来事に気分が萎えることでしょう。
スペーサの取り付けに関しては様々な方法がありますが、今回はケースについているものを流用しました。

結構丈夫そうなんですが意外や意外、ペンチでグイっとひねるとポロッと取れます。
このスペーサには背の高い者と低いものがありますが、今回は高い方を使いました。
後は、マザーボードのネジ穴に合うように配置します。

マザーボードの位置はPCIスロットとグラフィックカードがピッタリ合う位置にします。
位置を決めたらスペーサの位置にしるしをうちます。
しるしをうったらマザーボードを外してスペーサを接着します。

この時にそこら辺で売っている瞬間接着剤を使用するのはやめておいたほうが良いでしょう。
一度これを使って失敗しました。乾きは早いのですが完全に乾いても完全にカチカチにはならないのです。
フニャフニャしていてガッチリとマザーボードを固定するのには向いていません。
そこで金属等に使用するエポキシ系接着剤を使用しました。
液を混ぜて使うので面倒に感じるかもしれませんが、通常の瞬間接着剤と比べて硬化が始まるまでは手に付いてもベチャベチャしないのでかなり使いかってが良いです。

ネジ穴の位置に配置したスペーサに接着剤をぬり数時間置きます。
接着剤が乾き、スペーサが固定できたら次は土台を追加します。
今のままでは土台が小さくマザーボードの重みに耐えられない可能性があります。
仮に取り付けて問題が無いとしても、ある日ポロッと取れてマザーボードが落ちてしまったらたまりませんから
念には念を入れましょう。
今回はホームセンターで購入したものを使います。

簡単に付けましたが、無いよりはましでしょう。
マザーボードを付けたら後はいつも通りに組みます。 とりあえず簡単に組みました。


ひと段落です。予想以上に大変でした。
次回は前面パネルとケースファンの配線について書きたいと思います。
急いで書いたのでそのうち補足とかもしていきます。

スピーカー完成 - 2010/09/23


やっと完成しました。塗装がムラになっていますが、個人的に味が出て良い感じだと思います。
ネジを隠すためのパテが盛りすぎてひどいことになってますが
音に関しては満足なレベルです。高音が出すぎているためアッテネータを入れる必要がありそうですが、全体的にクリアでいい音です。

ホームページ - 2010/05/30

こんな感じになりました。
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